AO入試、退学率15.5%:読売新聞
読売新聞によりますと、大学が定めたアドミッションポリシー(大学の教育理念や特色等を基に、どのような学生を求めるかという学生像をまとめたもの)に基づき、受験生の人物像を評価し合否を決めるAO(アドミッションズ・オフィス)入試で入学した学生のうちの15.5%が退学していることが分かりました。
これは、一般入試試験での入学者の退学率が5.9%だったのに対して、2.6倍もの割合となっています。
慶応大学では、「追跡調査を見る限りAOの学生は一般入試の学生よりいい成績を残し、学内の賞を取る率も高い」(2008年阿川尚之総合政策学部長のコメント)という評価がある一方、約半数が定員割れを起こしている私立大学では、早期に学生確保するための安易な入試方法として行い、入学までの期間が長いため、学力低下につながっているという批判があります。
現在では、私立大学のAO入試の枠は少しずつ見直され、最低限の学力が担保されるよう個別学力試験を課すところも増えてきています。また、入学前に課題を与える大学が7割を超えているようです。
入試の多様化自体は悪いことではないですが、安易に「合格できそうだから・・・」と考えずに、入学後の学業まで考慮した上で選択する必要がありそうです。